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ABOUT CONCEPT

クロスアーツのコンセプト

犬や猫に比べて、魚が死んだときに泣く人は極端に少数です。同じ生命なのに。

23年間アクアリウムショップを経営しながらずっと葛藤を感じていました。むしろ笑いながらその時のことを話す人もいました。そんな人に魚を売りたくない、でも魚を売らなければ店を維持できない矛盾にずっと耐えてきました。

流行り廃りはありながらも時折やってくる波の時には希少な生物が高額で取引され、無理な交配で無残な姿に変えられて、最後は川に投げられ遺伝子の積み木を崩すことが繰り返されてきました。

環境に対する意識が急速に高まりつつある現代で、このまま同じことを続けていけば私が子供の頃から親しんできたアクアリウムという文化が閉ざされてしまうという危機感。何よりも生き物の犠牲の上で成り立っているという自分の仕事に限界を感じました。

変えよう、手の届く範囲だけでも!

まずは自分で使っている水槽の機材を最小限にして消費エネルギーを可能な限り抑えてみました。そこで気づいたのは今まで疑問も持たずに使っていた無意味な機材の多さ、そして生き物が持つあらゆるポテンシャルの高さです。
水の浄化は機械を使った濾過ではなく、植物や水槽内の微生物が行う浄化作用で十分だということ。そのような水槽で飼える生物の数がベストバランスだということ。

試行を重ねて私の水槽の消費エネルギーは従来の1/3まで抑えることができました。このアクアリウムスタイルを多くの人に知ってもらうにはどうすれば良いだろう?そこで考えたのがアクアリウムと異なるジャンルの文化と組み合わせ、一つの作品としてもっと外の世界に送り出してみたらどうか?そこで始まった企画がクロスアーツプロジェクトでした。

異文化との交流は新しい発見の連続で多くの進化を私に与えてくれました。もっと幅広く活動できるためには?そこで決意したのがアクアリウムショップを辞めてこの会社を立ち上げること、大きな賭けではありましたがこの活動に対して今まで感じてきた葛藤を一切感じなかったのが大きな要因です。

アクアリウムはプライベートからパブリックへ。部屋に水槽を置くと一人の人間を癒やすために多くの生き物の犠牲が必要になります、でも一つの水槽を多くの人が楽しめる仕組みを作れば犠牲の数は圧倒的に少なくなります。

「一つの水槽を多くの人が同時に楽しむ」それはもう一つの大きな可能性を持っていました。学校の授業とか、福祉の憩いの時間とか、町おこしとか、アートとか、街と人の中心にアクアリウムがあるという奇跡への可能性。

最後にクロスアーツプロジェクトは木を植えます。アクアリウムを維持するためにどうしても必要なエネルギー、そして私達を魅了してくれた生き物たちの命の代償として。
私は残り半分の人生をこのプロジェクトに捧げます。そんなワガママに少しでも力を貸していただけたら幸いです。

ヒトもサカナも幸せになれるアクアリウムを。
CROSS ARTS PROJECT
相馬久人

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